意外知らない相続税

■欠損金を有する赤字会社の株式を有していても安心するな


  相続税の相談を受ける際に、「被相続人が所有する会社は債務超過なんで株式価値はゼロなんです」と楽観視されているケースがあります。
 当然、赤字会社であっても、土地や有価証券を時価評価した場合に債務超過が解消され、株式価値が生まれる場合もあるので注意が必要です。
 しかし、土地や有価証券を有していない場合でも注意が必要です。

 (理由1)マイナス評価はゼロとなる。
      赤字会社である場合、一株当たりの評価額は△100千円で被相続人(亡くなった方)が1,000株を有しているとします。
      その株主が有する株式の評価額は△100千円×1,000株=△100,000千円となりますが、相続税の評価額は△100,000千円とはならず
     相続税の評価額はゼロとなります。
      したがって、株式以外の相続財産が100,000千円を有している場合、
      相続財産100,000千円-株式評価額100,000千円=0円 とはならず、
      相続財産100,000千円-株式評価額0円=100,000千円 となり、この100,000千円に対して相続税が課税されることとなります。

 (理由2)赤字会社への貸付金に要注意
      赤字会社の多くは、被相続人からの借入金を有している場合があります。
      上記の例で考えると、赤字会社に被相続人が10,000千円を貸している場合は、特別清算の開始命令等の特別な場合を除き、被相続人が会
     社に貸している10,000千円についても相続税が課税されます。